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6月の妊娠者数のご報告

6月の妊娠者数を報告いたします。

 

妊娠者数48名

 

タイミング妊娠者3名

人工授精妊娠者1名

体外受精(顕微授精)胚移植妊娠者44名

 

6月妊娠者最高齢者43歳

当院妊娠最高齢者46歳

今月のタイミング妊娠者数は3名でしたが、いずれの方も不妊期間が比較的短く、妊娠の条件が揃っていることを確認後、排卵日を絞って妊娠のトライで妊娠成立していました。
人工授精妊娠者ですが今月は1名と少ない結果でしたが、当院の傾向である人工授精挑戦者が少ないのが今回の結果に繋がっています。(当院の患者さまの9割が体外受精周期です。)
今月も体外受精により妊娠者が多く出ました。胚移植2回以内で妊娠した患者さまが26名でした。(59%)その多くが1回目の移植での妊娠者です。この数字の意味するところは、タイミング療法、人工授精では妊娠できない原因が分からなくても、体外受精に進み改善されて、移植1回目ないし2回目で妊娠できていると推測されます。原因とは例えば、受精障害(精子と卵子が受精できないこと。タイミングや人工授精では妊娠できません。)や刺激注射投与量を増やし妊娠可能な卵子率を上昇させるといったことです。(間違いなく自然排卵より投薬した卵子が妊娠率は高いです。)一方では、6−7回の移植後に妊娠反応が陽性になった患者さまも一定数いました。移植回数が重なり妊娠する方の特徴は2つに分かれます。

① 高齢者

② 子宮内の環境が悪い

正常染色体の受精卵を移植するのに移植回数がどうしても必要です。35歳を超えてくると染色体異常発生率が上昇します(妊娠率が下がります)。着床には染色体の状態が非常に重要な要素になります。また、反復不成功者(2回不成功)がただ変化を加えず移植だけを続けるのは危険です。2回移植して妊娠できない場合は、子宮内環境や着床のウィンドウを調べることを推奨しています。妊娠できるかどうかは、受精卵の状態が最も重要ですが、2番目は子宮内環境と着床のウィンドウが重要な要素です。今回の妊娠者のデータからは、そのことが示唆されています。
40歳超えている患者さまの特徴は、効率的に卵子獲得を獲得し、できるだけ多くの受精卵を作った方です。A M Hが低くなると獲得卵子数は少なくなりますが、当院の体外受精プランの定額50のように効率的な卵子獲得戦略は非常に効果があり、高齢妊娠者の多くは定額50で受精卵を多く保存できている患者さまに多い傾向にあります。