2024年11月8日(金)熊本にて「幼少期からのいのちの授業」に参加しました。
熊本は小さい時に育った、院長にとっては特別な場所です。たくさんの赤ちゃんをとりあげていた時も、生殖医療に携わる現在も、「命」の尊さや奇跡を毎日感じています。鈴木えみさんと、300名の熊本のみなさんと共有できた性教育授業は忘れられない時間になりました。大人も子どもも会場のみなさまのキラキラした表情がとっても素敵でした。
「性教育」という言葉を聞いて、みなさまはどんなことを想像しますか?
世界に目を向けてみると、ユネスコは「包括的性教育」を示しています。
包括的性教育とは、
乳幼児期からすべての人に
性的発達のすべての局面に
日常生活のあらゆる場面に
様々な共生をはぐくむために
ポジティブに性をとらえるために
という5つの特徴のもとに性をめぐるさまざまな要素を含む教育と言われています。
難しく捉えがちな性教育について、えみさんや参加者のみなさまと身近なエピソードを交えながら考えました。「自分はどこから生まれてきたの?」は、すごく素朴な疑問ですよね。そのときに嘘をつかない、ごまかさない、まっすぐに、正直であるということ重要だと思います。子どもにとっては、自分の疑問に答えてもらえることが大人との信頼関係を作ることにもつながっていくことですし、包括的性教育の土台になることだとも感じます。産婦人科医である院長からは、妊娠・出産は奇跡なんだ!と、家族で生まれた時のこと話してみてほしい、まずはそこから、とお伝えしました。
日々、不妊治療に向き合う中で、母子共に健康に出産して、健康に育てることの大切さ、そしてこの世に生まれてきてくれた子どもたちが、早いうちから性や妊娠に関する適切な知識を学ぶ必要性をひしひしと感じています。私たち大人が本当にしていかなければならない性教育は、興味を持った人たちだけにではなく、性教育について考えたこともない人にも等しく意識をもってもらえるきっかけづくりだと感じています。
性教育を意識していない方々にも大きな力で届けてくださった熊本日日新聞さん、本当にありがとうございました。
※新聞は許可をとり掲載をしています。(令和6年12月11日掲載)