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4月の妊娠者数のご報告

4月の妊娠者数の報告をいたします。

 

妊娠判定陽性者は42名でした。          

内訳

体外受精胚移植妊娠者37名

人工授精妊娠者2名

タイミング妊娠者3名です。(当院妊娠判明歳高齢者46歳)

 

4月も多くの妊娠判明者が出ました。おめでとうございます。当院の傾向ですが、体外受精挑戦者が全患者さまの90%以上を占めているため、妊娠陽性者の88%が体外受精胚移植の患者さまでした。当院の戦略として基本的に胚盤胞凍結を目指していますが、A M Hや卵巣機能に関わらず、胚盤胞を多く凍結している患者さまの妊娠率が高い傾向にあります。胚盤胞が多ければ、その中から選抜して(選択して)、良い胚盤胞を移植することができるので当然といえば当然です。また先月に引き続き、パーソナライズされた移植スケジュールが判明している人は、判明後の妊娠率が高い傾向になります。妊娠(着床)には、良好受精卵と良好な子宮環境に移植するタイミング(着床のウィンドウ)が重要です。また論文や学会発表等で報告されているように、若年者(20代)と高年齢層(42歳以上)は分割期移植が効果あります。患者さまの背景により胚盤胞移植か分割期移植か凍結か新鮮胚か検討すべきです。全ての患者さまが同じように治療しても良い結果は生まれません。全国的な傾向と同様な傾向が当院でも見られているのが人工授精妊娠者の数です。タイミング療法の次のステップとして位置付けされていますが、妊娠率は最も低く、数字的にも統計的に人工授精を長く挑戦する意義は低いと考えます。人工授精妊娠者のほとんどが人工授精3回以内での妊娠です。4周期以上を挑戦するときは検討する必要があります。タイミング療法妊娠者の傾向は、不妊期間が短く、若年者が目立ちます。タイミング妊娠者のほとんどが初診から6ヶ月以内に集中し、排卵誘発剤使用者が目立ちます。特に若年者の多嚢胞性卵巣症候群はペン型の自己注射使用者に陽性率が高い傾向にあります。現在、当院では助成金の範囲で治療可能な体外受精治療プランがあります。治療にするにあたり金銭的な負担はどなたさまにも重要な要素です。しかし、一方で妊娠率は明らかに体外受精に勝る治療はなく、圧倒的に成績が良いです。患者さまの背景により適切なプランニングは必要ですが、当院は、できるだけ負担の少なく妊娠率の高い治療を検討していきます。