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9月20日(水)東海テレビNEWS ONE放送のお知らせ

採卵(体外受精顕微授精にむけて卵巣内から卵子を取り出すこと)は、国内で年間25万件ほど実施され、高い安全性が臨床で十分に証明されている技術です。生殖医療における日本の凍結・融解技術は非常に高く、世界でトップクラスとの評価を受けています。そんな世界最高レベルの技術があるにも関わらず、日本は性や妊孕性(にんようせい※妊娠する力のこと)に関するリテラシーが低く、ある程度高齢になって不妊が顕在化してからしかクリニックに行かないため、世界と比べて体外受精の出産率がとても低い現状があります。「社会的卵子凍結」は女性のライフ・キャリアプランを両立させるための選択肢として注目を集め、日本でも働く女性のために企業が福利厚生として取り入れ始めています。卵子凍結が広がりを見せる背景には女性が妊娠に適した時期に産みやすい社会風土がまだ整っていないことがあるのではないでしょうか。

日本国内ではまだ実施件数が少なく、十分なデータが集まっているとは言えません。卵子凍結をしたからといって必ず妊娠・出産できるわけではありません。また卵子凍結を行うことにより、出産年齢の高齢化が危惧されています。それでも“可能性”にかけたいという女性が増えています。先日東京都は都道府県で初となる最大30万円の助成を今秋から開始することを発表しました。名古屋の動きはどうなっているのでしょうか。また行政・企業の取り組みは?

 

東京を中心にはじまった卵子凍結の広がりは生殖医療の現場だけでなく、社会全体に突きつけられた課題だと強く感じます。まるたARTクリニックはこれまで多くのご夫婦と出会い、数えきれないほどの幸せな気持ちをいただいたことに日々感謝をしながら、妊娠へ導く医療、生殖医療に携わっています。しかし一方で、赤ちゃんがほしいと願う一途な気持ちが報われず、苦しい涙もたくさん見てきました。だからこそ、不妊治療をはじめることになってから検査や勉強をするのではなく、それよりも前にまず、自分のことを早い段階で知ってもらいたいと不妊予防・プレコンセプションケアに力を入れています。不妊に悩むひとがいない未来へとつながる、企業・行政・医療機関が手を携えた取り組みが東海地方でも始まっています。

卵子凍結というフレーズすら知らない方も多い中で、いち早く名古屋で「社会的卵子凍結」について取り上げてくださる東海テレビ取材陣のみなさまに感謝申し上げます。社会全体で妊娠、出産、育児がしやすい環境、仕組みをつくっていくためにも、卵子凍結当事者以外の方々も関心を持ってご覧いただけたら嬉しいです。

✨放送日時 9月20日(水)東海テレビNEWS ONE 15:43~19:00放送の18時台の特集コーナーで放送予定

✨タイトル 「広がる卵子凍結、名古屋では」(仮)

※番組放送につきましては、事前のお断わりなく変更や中止になる可能性があります。ご了承ください。