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7月の妊娠者数のご報告

7月の妊娠者数を報告いたします。

 

妊娠者数53名

 

タイミング妊娠者9名

人工授精妊娠者3名

体外受精(顕微授精)胚移植妊娠者41名

7月妊娠者最高齢者44歳

当院妊娠最高齢者46歳

 

今月も多くの妊娠判定陽性者が出ました。

 

① タイミング妊娠

タイミング妊娠者の殆どが、他院からの転院後6ヶ月以内に妊娠しています。当院で重要視している、妊娠の3要素(排卵の確認、精子の確認、卵管)の確認後、必要に応じて修正(治療)をしたことにより妊娠されています。また、ほとんどの方が、排卵誘発剤の使用周期に妊娠できているのが特徴です。残念ながら、転院者の多くは、前医で妊娠に必要な3つの要素の評価をなされないままに、タイミング治療を受けていることが現状です。不妊期間が一定期間ある場合は、妊娠の3要素を正確に評価して、必要に応じて修正(治療)を行うと良いでしょう。

 

② 人工授精妊娠

全国的なデータを見ても、人工授精妊娠は3周期以内に殆どが妊娠しています。4周期以降は、妊娠率はかなり下がってしまうのが現状です。もちろん4周期以降に妊娠する方もいますし、患者さまの年齢や不妊期間により検討すべきではありますが、妊娠の3要素が揃っているにもかかわらず人工授精で3周期妊娠できなければ厳しい経過の懸念があります。

7月の人工授精妊娠者も3周期以内の妊娠判定陽性でした。

 

③ 体外受精(顕微授精)胚移植妊娠者

胚移植1回目の陽性者20名

胚移植2回目の陽性者9名

胚移植3回目の陽性者3名

新鮮胚移植(定額30)陽性者3名

胚移植4回目以降の陽性者6名

 

当院では、ホルモン補充周期下に胚盤胞を移植しているパターンが多くを占めます。7月の体外受精の妊娠者のうち移植3回以内に妊娠した患者さまは78%を占めます。このデータから言えることは、3回以内に妊娠できなければ、妊娠できない要素があることを心配しなければならないということです。それは、①着床のウィンドウ、②子宮内の環境、③受精卵の染色体異常発生率です。年齢にもよりますが、当院では少なくとも2回連続で失敗したときは、継続して移植することは危険と判断し、なんらかの再評価を行います。4回目以降に妊娠できた方は、移植の失敗の結果から子宮内を評価して、修正や治療を行った患者さまが殆どです。そのような結果から失敗した移植方法をただ再評価もせずに漫然と移植を繰り返し、良い受精卵に当たれば妊娠できるだろうという治療は非常に危険に思えます。状態の良い受精卵を複数獲得して、状態の良い子宮に、個人個人にあった移植タイミングで胚移植を行うことが重要です。まずそのためには、効率良い卵子獲得が最も重要なステップになります。また、7月は、反復着床不全の患者さまに子宮内膜P R Pを実施し妊娠できた患者さまが3名上記に含まれています。定額30プランの妊娠者は、3名ともに1回目の移植で妊娠できていました。