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ARTにおけるその他特殊治療

無精子症治療

無精子症の治療は泌尿器科の医師と連携して行います。連携先の施設で手術を行った後、精子が確認できたら凍結保存します。奥さまの採卵時に融解し、顕微授精を行います。

卵子活性化

顕微授精でも受精しない原因不明な受精障害は、精子が卵子に入っても活性化することなく、成長が阻害されているためと考えられます。このようなときはカルシウムイオノフォア処理という特殊な方法で卵子を活性化させ、受精をサポートします。

卵子凍結(未受精卵凍結)

受精卵と比べ、卵子を凍結融解した後の生存率はやや劣ります。ただ、男性側で精子が見つからなかった場合や、無精子症の治療を行ったご夫婦で、一度の精子融解でたくさんの受精卵を得たい場合など、卵子凍結により治療の幅が広がるのも事実です。

二段階胚移植

二段階胚移植とは、分割胚移植と胚盤胞移植を同一周期に続けて行う方法のことです。最初の移植で子宮内膜が刺激を受けることで、その後の移植胚は着床率が上昇するとも言われており、反復不成功の場合などに行います。

SEET法について(子宮内膜刺激胚移植法)

(SEET法:Stimulation of endometrium embryo transfer)
培養液を注入することで、より着床しやすい環境が得られるとされています。胚盤胞培養時に保存した培養液を、融解胚盤胞を移植する2~3日前に子宮内に注入するのがSEET法です。

GM-CSF含有培養液(2022年1月4日から新たに導入)

GM-CSFとは細胞活性因子(サイトカイン)の一つであり、着床と妊娠継続に関与していることが知られています。GM-CSFは卵管や子宮内膜からも発現し、受精卵と細胞間相互作用に関与し機能します。GM-CSFが発現していない環境では、流産につながりやすいことが報告されています。流産を繰り返す患者さまの数割は体内にてGM-CSFが発現しないといわれております。
→詳しくはこちらの記事もご覧ください。